発売元 | エイベックス AVCD-17444 |
販売元 | エイベックス・ディストリビューション |
発売日 | 2004年03月31日 |
曲数 | 12曲 CCCD |
価格 | 税別2,718円 |
作編曲 | 江口貴勅 松枝賀子 |
演奏 編曲 |
佐山雅弘、小形眞子、国府弘子 フェビアン・レザ・パネ |
Tr | Title | Time | Arranger | Performer | Original |
01 | 風紋 〜3つの軌跡〜 | 3'06 | 江口・松枝 | 小形眞子 | IT M03 |
02 | ユウナのバラード | 5'38 | 国府弘子 | 国府弘子 | disc2-11 |
03 | パインのテーマ | 3'01 | 佐山雅弘 | 佐山雅弘 | disc2-08 |
04 | クリーチャークリエイト | 3'57 | 佐山雅弘 | 佐山雅弘 | IT M07 |
05 | ナギ平原 | 3'37 | 国府弘子 | 国府弘子 | disc1-27 |
06 | ザナルカンド遺跡 | 3'06 | 佐山雅弘 | 佐山雅弘 | disc1-28 |
07 | アカギ隊 | 4'06 | 佐山雅弘 | 佐山雅弘 | disc2-21 |
08 | 「洞窟の悪夢」より | 1'09 | 江口・松枝 | 小形眞子 | disc2-20 |
09 | 終焉 | 3'44 | F.R.パネ | F.R.パネ | disc2-26 |
10 | 1000の言葉 | 5'43 | 国府弘子 | 国府弘子 | disc2-19 |
11 | エピローグ -再会- | 3'58 | 江口・松枝 | 小形眞子 | disc2-30 |
12 | 久遠 〜光と波の記憶〜 | 6'20 | 国府弘子 | 国府弘子 | disc1-01 |
お勧め度:★★★
おなじみのピアノアレンジ集です。FF10-2、そしてそのインターナショナル版から12曲をセレクトしています。
今作では4人のピアニストが4台のピアノで演奏するという、なんとも贅沢なレコーディングがなされています。
そのうちの小形眞子氏は、FF8のピアノコレクションズでも演奏に参加されています。
今作の特徴として、演奏家自身が編曲に参加していることが挙げられます。これはシリーズ初といえるもので、
それぞれの創造性、独創性がアレンジに強く反映された曲が多くなっており、原曲の枠に
とらわれず、自由な演奏が多く見られます。アレンジは事前に編曲されたものもあれば、即興で作られたものも
あるそうですが、数々のテイクの末に生まれた演奏で、作曲者の江口・松枝氏が「奇跡」と呼んだ演奏が、そこにあります。
管理人のお勧めは、「風紋」「ナギ平原」「終焉」です。
原曲に忠実なアレンジは少ないので、そちらが好みの方は注意した方がいいかもしれません。
ゲームのCDというよりも一般的なピアノのCDとして捉えた方が良いでしょう。「今までのピアコレは
物足りない」という方は、チェックしてみては?
[Impressions]
01:風紋 〜3つの軌跡〜
オリジナルよりもゆったりとしたスタートで始まります。メインメロディーは原曲ではピアノではなかっただけに
ピアノでメロディーを奏でられると、妙に落ち着いた雰囲気が醸し出されて、とても聞き心地が良く感じられます。
そこからは、ピアノだからこそなせる、たたみ掛けるような重層的なアレンジで見せ場を作り、おなか一杯と
なったところで、さっと退きます。
02:ユウナのバラード
元々がピアノ曲のこの曲。前半、後半は原曲どおりのアレンジですが、中盤はバックの形を残して
あとは編曲者の独創性の勝負という演奏になっています。暗い雰囲気をプラスにするような、中盤の
アレンジを加えたことで、洒落たバラードになりました。
03:パインのテーマ
原曲からピアノ部を抜き出して、アレンジしてみました、という感じです。スタートが原曲と違って
物静かなので驚きますが、進むに連れてだんだん編曲のイメージが膨らんでいきます。
04:クリーチャークリエイト
原曲のイメージがはっきりしているので、アレンジもまたわかりやすいです。ノリのいいピアノ曲という
土台を残しつつ、一定のリズムの伴奏の上に思い描くままのメロディーを展開しています。
途中、10-2の飛空艇内で流れるメロディーが。
05:ナギ平原
気持ちイイ、という言葉がピッタリのアレンジです。和音が爽快な右手のメロディーもさることながら
伴奏の躍動感あふれる演奏は、広大な緑一面のナギ平原を連想させてくれます。伴奏は前半はあたたかく
だんだんと強くなる構成がいいですね。そしてアレンジ曲には珍しく、フェードアウトで終わります。
06:ザナルカンド遺跡
原曲に比べ、なんだか暗いですね・・・ユウナのこの地へへ抱いている気持ちはこんな感じなんでしょうか。
原曲のメロディーよりも全体的なイメージから発想を膨らませた感じのアレンジです。
07:アカギ隊
オリジナルとは異なり、やわらかい前向きなイメージになっていて、なんだかエンディング曲みたい。
2周目からはアレンジも乗ってきて、どんどん色をつけていきます。そして盛り上がり最高潮の後半、
弦の切れたような?音が!見事なイメチェンに成功しました。
08:「洞窟の悪夢」より
「洞窟の悪夢」の冒頭のピアノ部のみを抜き出した曲です。というわけで、1分少々の短い曲です。
生演奏で楽しみましょう。
09:終焉
なんとも不気味なイントロから始まるこの曲、前半は高音がメインで、しかもふわりとしたやさしいタッチなので
バトル曲であることを忘れさせてきれるような、やわらかさと鋭さの入り混じった雰囲気がいいですね。高音が
ちりばめられると、本当に奇麗です。後半はオクターブが下がって、バトル曲らしくなってきます。このCDでも
特に原曲に忠実な曲です。
10:1000の言葉
出足はとてもソフトで、さらにその後よりも1オクターブ上げているため、高音がきらりと光る星のような
存在感を示しながら、聞き手の興味をひきつけます。前半〜中盤を中心に、全体的にいい意味であっさりめな
味付けであると感じるのは、伴奏が少し控えめだからか。間奏でも再び高音を生かしています。
全体的に、バラード曲のピアノアレンジらしい上品な出来です。ラストはあんなに引っ張らなくても。
11:エピローグ -再会-
原曲は「ビサイド」のアレンジ曲です。静かに始まったかと思えば、だんだん力強い曲調へと移行、これの
連続です。ここでのダイナミックなメロディ、そして寄せては返す波のような豊かな伴奏、この両者が合わさって
耳に訴えかけてきます。全編通して伴奏がメロディを食うほどの存在感を見せていて印象的。
12:久遠 〜光と波の記憶〜
原曲のアレンジ部については、巧みにスパイスをつけ、厚みを増した素晴らしいものになっています。
アドリブのような中盤は、原曲の流れを汲んだセンスの光る演奏ですが、原曲のイメージで聞くととっつきにくいかも。
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