発売元 | NTT出版 PSCN-5004 |
NTT出版 プライエイド・レコーズ NTCP-5004 |
販売元 | ポリスター | ユニバーサル |
発売日 | 1994年05月25日 | 2004年10月1日 |
価格 | 税抜2,913円 | |
作曲 | 植松伸夫 | |
編曲 | SHIRO SAGISU TSUNEYOSHI SAITO |
Tr | Title | Time | Original |
01 | Opening Theme〜Tina | 7’57 | 1-01 予兆 〜 2-01 ティナのテーマ |
02 | Cefca | 3’24 | 1-08 魔道士ケフカ |
03 | The Mystic Forest | 4’46 | 1-15 迷いの森 |
04 | Gau | 5’18 | 1-18 ガウのテーマ |
05 | Milan de Chocobo | 5’36 | 2-03 テクノdeチョコボ |
06 | Troops March On | 4’25 | 1-12 帝国の進軍 |
07 | Kids Run Through The City Corner | 3’13 | 1-20 街角の子供達 |
08 | Blackjack | 4’15 | 2-15 飛空艇ブラックジャック |
09 | Relm | 5’38 | 2-19 リルムのテーマ |
10 | Mistery Train | 4’01 | 1-16 魔列車 |
11 | Aria Di Mezzo Carattere | 5’52 | 2-08 アリア |
お薦め度:★
イタリアのミラノ交響楽団が演奏を担当したFF6のオーケストラアレンジです。
ということで期待できそうなのですが、肝心のアレンジの出来は残念ながらイマイチ冴えません。
選曲はなかなか良かったのですが… 植松氏も今作のアレンジについては満足していないようです。
原曲のイメージと、このアレンジとの差異が大きく感じられてしまうことが致命的なものになっています。
オーケストラだからというのもあるのでしょうが、全体的に雰囲気が重苦しく感じられます。
また、原曲にプラスされたアレンジ部分もその大半がオリジナルにそぐわない内容で、
期待外れと言わざるを得ない内容です。
[Impression]
01:Opening Theme〜Tina
「予兆」は原曲通りのアレンジで、とても重みのあるサウンドです。ただ前半のハープは余計です。
「ティナのテーマ」は前半は素直なアレンジで、メロディーの笛系楽器がやや浮いてしまっていることが
気になるくらいです。しかし後半の原曲にない部分は、雰囲気が一変してしまい、いただけません。
その後また前半部が繰り返され、だらだらとした流れになるのもマイナスです。
02:Cefca
原曲の雰囲気をベースに、メロディーを発展させています。しかし遊びすぎてオリジナルから離れすぎた
感があります。「ちょっと意訳しすぎ…」みたいな。どこか違います。
03:The Mystic Forest
イントロが長い上、コレだけでは何の曲かわかりません。メロディーを原曲よりもスローテンポにし、
バックコーラスをつけたことで、より不気味な感じを出しています。コレは悪くはありません。
原曲にない部分(コレも原曲のアレンジ?)が原曲の末尾とリンクしており、こちらも雰囲気は崩していません。
04:Gau
ヴァイオリンのせいなのでしょうか、序盤は明るく穏やかなはずの曲が、何故か哀しく重苦しいです。
これでいいの?と思っていると2周目からは優しくなります。このまま終われば一安心でしたが
この後に入る原曲にない部分で再び衝撃が走ります。あまりにもオリジナルとのつながりがないのです。
ヴァイオリンのイメージが強くなりすぎたのでしょうか。
05:Milan de Chocobo
全体的にごちゃごちゃやりすぎで、チョコボにこのような変化球は合いません。これだけイメージが定まらないと
すぐに飽きてしまいます。後半の温かいイメージで短くまとめたほうが良かったかもしれません。
06:Troops March On
オーケストラ向きの曲で、FF6というゲームを考えると、確かにこのような曲も一曲必要でしょう。
パーカッションの迫力も充分で、勇ましくアレンジされています。盛り上がりもちょうどいいですね。
(イントロは派手ですが)原曲にない部分はまたもや別の世界に。
07:Kids Run Through The
City Corner
イントロからして劇のワンシーンみたいで、わが道を行っています。その後の原曲とのつながりは
見当たりません。原曲のパートはメロディーが弦楽器になり、深みが出ています。この曲では原曲に
ない部分も自然で、このCDの中でもマトモなアレンジだけに、イントロがしっかりしていれば…
08:Blackjack
空のイメージを曲全体から感じることは出来ます。メロディーが管弦楽器で落ち着きを持っているのも
好感は持てます。しかしアレンジは余計なところが多く、前述のことが生かされていません。
また、原曲の爽快感が感じられないのはマイナス。
09:Relm
最初の管楽器のあとの、「らららー、ら、らららー」の音が周りと全く合っていません。ただ原曲部は
これ以外は完璧に近いくらいイメージどおりです。原曲にない部分は最初はいいのですが、だんだん
道を外れていきます。この曲は上手くまとめられた余地があっただけに、残念です。
10:Mistery Train
バックのピアノの不気味な存在感が光る一曲です。ヴァイオリンの音とあわせて、かなりドロドロしたアレンジで
ある意味面白いです。「チャン!」と終わっておけばよかったものを、その後原曲にない部分が続きます。
これは魔列車のイメージをやわらかくしたような感じですが、不要です。
11:Aria Di Mezzo
Carattere
生の歌声によるオペラです。FF6の目玉の一つがオペライベントだっただけに、このCDにおいても
この生演奏は一つの注目点になるのでしょう。さすがに生だと臨場感があり、歌声も美しいです。
間奏も自然で、出来は悪くないです。やはりこれを生でやることに意義がありますね。
せっかくなので他のオペラ曲もやってみてほしかったです。
[関連CD]
・ファイナルファンタジーVI
オリジナルサウンドヴァージョン [オリジナル]
…FF6のオリジナル音源を3枚組で収録。 【詳細】