ピアノコレクションズ ファイナルファンタジーVII

発売元 デジキューブ
SSCX-10111
スクウェア・エニックス
SQEX-10020
発売日 2003年12月03日 2004年5月10日
曲数 13曲
価格 税別2,718円
作曲 植松伸夫
編曲 浜口史郎
演奏 本田聖嗣

 

Tr Title Time Original
01 ティファのテーマ 4'22 disc1-05
02 F.F.VII メインテーマ 4'27 disc2-01
03 シンコ・デ・チョコボ 2'19 disc2-08
04 旅の途中で 4'05 disc2-02
05 闘う者達 3'57 disc1-10
06 星降る峡谷 4'38 disc3-01
07 ゴールドソーサー 2'27 disc2-19
08 牧場の少年 3'33 disc2-05
09 ルーファウス歓迎式典 3'02 disc2-11
10 J-E-N-O-V-A 2'23 disc2-14
11 エアリスのテーマ 4'06 disc3-19
12 片翼の天使 4'49 disc4-16
13 忍びの末裔 3'20 disc3-04

お薦め度:★★★+1/2★
 ソフト発売から7年弱、ついにFF7のピアノコレクションズが発売されました。奇しくもシリーズ7作目となる
今作でも、植松伸夫氏がプロデュース、浜口史郎氏がアレンジを担当しています。
今回も基本的には原曲を重視した曲作りを展開し、ファンを裏切らない内容となっていて、これまでの浜口ピアコレと
同様の出来映えと言えます。ピアノの魅力をFF7サウンドで楽しみましょう。
 人気曲を集めた選曲も良いものになっています。ピアコレでは珍しくバトルを3曲も収録しているのには
多少驚きましたが…
 お薦めは「ティファのテーマ」「ルーファウス歓迎式典」「エアリスのテーマ」です。

 今回もFF9,10に続き、デジキューブ盤はスリーブケース仕様となっています。

[Impressions]
01:ティファのテーマ
  まずイントロがやわらかく、そしてコンパクトになっていることは好感が持てます。メロディーも原曲のよさを
 尊重したストレートなアレンジで、その素晴らしさを再認識させてもくれます。自然な盛り上がりを見せる構成も
 良く、お薦めの一曲です。

02:F.F.VII メインテーマ
  全体的にゆったりとしたアレンジで、原曲の壮大さをピアノなりに表現しようとしています。中盤の静かな
 Bメロ部(1:11〜)は原曲でもピアノが用いられている部分だけあって、その高音が上手くハマっており、聴き所と
 言えます。ただラストの終わり方は趣旨は分かりますが、唐突な気もして余り好きにはなれません。

03:シンコ・デ・チョコボ
  ジャズ風のアレンジで、アドリブのようなものもあったりして楽しい曲になっています。左手の和音がやや重たく
 感じられ、原曲の軽快な雰囲気を削いでしまっている感もあるのですが…

04:旅の途中で
  全体的にイメージがつかみづらく、アレンジの方向性が見えてきません。中盤の壮大なアレンジは
 これはこれで聴き応えがありますが、オリジナルのイメージを考えるとそぐわない気がします。
 浜口氏ピアコレらしい(?)アレンジとも言えますが、評価の難しい曲です。

05:闘う者達
  まさかこの曲をピアノレンジするとは!何も見ずに聴くと何の曲かわからないかもしれませんね。
 ピアノアレンジと割り切って、重低音を効果的に使ってインパクトを与えながら、ピアノ版「闘う者達」をつくりあげています。
 中盤クールダウンし、前半の勢いが失われること、また曲を崩しすぎてまとまりのない終盤、という欠点はありますが
 そのチャレンジ精神を買いたいと思いますし、上手くアレンジしています。

06:星降る峡谷
  原曲の主題を丁寧に扱い、時には厳かに、時には力強く表現しています。この曲の位置付けを制作側も
 良く理解していることが、曲から伝わってきます。無難なアレンジでもあり、どこか物足りなさを感じてもしまうのですが
 原曲を重視した姿勢を評価したいですね。

07:ゴールドソーサー
  ピアノオンリーだとどうしても原曲の華やかさには勝てませんが、テーマパークという大きな方向性は
 オリジナルと共にあります。ただ比較的メロディーが低音だからなのか、あまりゴールドソーサーらしさは感じられないかも
 しれません。短くまとめたのは正解。

08:牧場の少年
  のどかな牧場の曲がバラードにイメージチェンジしています。全編通して静かで暖かいアレンジで
 原曲の新たな可能性を引き出したといえます。ピアコレに必要なスタイルの曲です。

09:ルーファウス歓迎式典
  ピアノになってもその軽快さは変わりません。思わず新羅兵と行進したくなりますね(笑)
 コレくらいストレートなアレンジを聴かせてくれると気持ちイイですし、スッキリする曲です。

10:J-E-N-O-V-A
  予想外の短さには初めて聴いた時驚かされましたが、曲がだらだらとすることもなく、良い判断でしょう。
 「闘う者達」よりもわかりやすく、パーカッション的役割の左手の活発な動きもあり、バトルらしい緊張感もあります。

11:エアリスのテーマ
  名曲だけに、下手にいじらず原曲の良さを高めることに徹したアレンジであり、ファンとしてもこの曲の
 丁寧な扱いは嬉しいところではないでしょうか。ピアノで聴いてもその良さは不動です。じっくりと味わってください。

12:片翼の天使
  和音が飛び交う豪華な作りです。流れも原曲に沿っており、オリジナル同様インパクトがあります。
 ただ深みに欠けるのも事実で、ピアノアレンジならではのものも欲しかったです。

13:忍びの末裔
  意外にもピアノとの相性のよさに気付かされます。メロディーはピアノで可愛さが増し、左手の一定のリズムも
 また心地よいです。なぜこの曲がラストを飾るのか、その意味はわかりかねますが…

[関連CD]
・ファイナルファンタジーVII オリジナルサウンドトラック [オリジナル]
…FF7のオリジナル音源を4枚組で収録。 
【詳細はこちらです】

[ピアノ譜]
・ピアノコレクションズ ファイナルファンタジーVII (ヤマハミュージックメディア) 1500円


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